CLASSIC

Elisabeth Smalt (Vla) The Barton Workshop

Frank Denyer/ silenced voices
Player Elisabeth Smalt (Vla)
The Barton Workshop
Conductor
Composer
Label MODE RECORDS
Catalog MODE198
Format CD
Discs 1
Category Contemporary Music
Street Date 2008-05-27
Origin:USA
Description
イギリスの作曲家、フランク・デンヤー(1943〜)の近年の作品を
収めたアルバム。デンヤーは従来の審美的な音楽性にとらわれる
ことなく、柔軟性に富んだ自由な発想で、他の作曲家が考えも
及ばない楽器の組み合わせにも挑戦している。近年の4作品を
収めた本アルバムは、カテゴリー化や他のコンポーザーとの
比較を嫌うデンヤーの姿勢がうかがえる。
“Silenced Voice”は決して抽象的な作品ではない。曲のタイトルは
豊かな想像性と曲との関連性をもちながらも、ありふれた物語的な
解釈は避けている。
音楽的には4作品ともintimacy(親密さ)という点で共通している。
どの曲も極めて静かなサウンド・ワールドにある。マイクロトーナル・
インターバルに不思議な質感をもたせたり、音質に微妙な変化を
与えたり、インストゥルメンタルとボーカルサウンドの奇抜な
組み合わせを試みたりなど、音のニュアンス作りに最も心を砕いて
いる。実世界や夢などから得たサウンドが作品の音と連想に
レゾナンス(共鳴)を与えている。例えば、穏やかだったり、鋭く
なったりする呼吸の音、足音、ノックする音、カラスの鳴き声などが
ある。こういったサウンドは導入部として使われており、それが
すぐさま音楽へと展開していくわけではない。またそういったサウ
ンドは我々が普段耳にしていることから、次第に意識から離れて
いく。ヴァイオリン、ヴィオラ、フルート、クラリネットが使われてい
るが、ほとんどの場合、通常聞いている音とはかけ離れて聞こえる。
まるでホロコーストの犠牲者の声のように弱々しく魂の抜けたよう
に演奏されているからだ。メロディの断片は、過去のありふれた
思い出をぼんやりと思い出すときのように過ぎ去った日々を漂う。

4作品とも珍しい楽器編成により、全く新しいソニック・イメージを
描いている。
The Barton Workshopはデンヤーが共同創設者となったアンサンブル。
1990年アムステルダムで結成。 アメリカの実験音楽やデンヤーの
作品をレパートリーに持つ。
tracklisting
 

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